昨年の12月から計3日をかけて某所のある課題を登った。
家から一時間程の運転で行ける数少ない岩場。
5年くらい前かな?
その頃は東京に居たので帰省の際に偵察に出かけた。
当時はまだ開拓が進んでいなくて、未登のラインも多かった。
たしかマットも持ってなくて岩を見て廻りながら、
「あそこは登れそう」、「ここはこういうムーブかな」と想像するだけでもドキドキしていた。
その時に一番格好良くて、惹かれたライン。
そんなことがあったことも忘れていた。
去年の夏に岩場の近所のジムに行った時、トポが置いてあった。
そこに豊岡のF氏が春にそのラインを初登したと記載されていた。
忘れていたラインが課題になっている。
これは見に行かないと、とOKちゃんに案内してもらって行ってみた。
過去に眺めたラインにはチョークがついて「課題」になっていた。
例の課題は相変わらず綺麗なラインだった。
それから何度か通って易しめのグレードの課題を一通り登った後にようやくトライ。
はじめ中間部のムーブが分からなかったけど、いろいろ試しているうちになんとなく解決。
全てのムーブが決まって興奮した。
2日後に再訪し、繋げトライ。
リップまでで13手と長めで、中間部にデットが二カ所。
ここの確率が悪かった。
スタートから繋げるとどうしてもそこの箇所で落ちるので他にムーブが無いものか探ったら、ちょっとした変更で負荷が少し下がった気がした。
大分ヨレてきてて時間も無いが、一度岩の前から離れて岩探し。
ラストのトライに賭けることにした。
山を駆け上がったら思いのほか体温が上がってしまい、指先がヌメリそうだったので気合いの上裸。
暖冬で助かった、のか。
服を脱いだのがよかったのか、何度も落とされた核心を超えあとは簡単なパート。
しかしヨレを感じて焦ったのか、暗くて足下が見えにくかったからなのかリップでスリップフォール。
この時はさすがにマットの上に仰向けに倒れ込んだ。
息も切れきれだったけど登れる確信も感じていた。
次のトライだな!!
と、思ったのも束の間ライトの電池切れで強制終了。
泣く泣く帰宅した。
ほんとは直ぐにでも行きたかったけど翌日から山口ツアーだったので、結局10日後までお預けになった。
そしてトライ3日目の今日。
いつものように昼過ぎに到着してゆっくりアップ。
ムーブの確認をしてみたら各パート安定していた。
4日ぶりのクライミングだったけどこの課題に関しては問題なかった。
しかし繋げてくると一回目のデットで二回落ち。
二回目のデットでも二回落ちた。
散歩したりちょっと寝てみたりした後の5トライ目で登れた。
最近あまり無い、一人で課題と向き合う時間。
登る為にあえて岩と間をとったり、自分の感覚に耳を傾ける。
皆でワイワイとはまた違った、とても充実した時間だった。
まだプロジェクトも残っているから時々訪れようと思う。
