2016年1月9日土曜日
杉林の中で
昨年の12月から計3日をかけて某所のある課題を登った。
家から一時間程の運転で行ける数少ない岩場。
5年くらい前かな?
その頃は東京に居たので帰省の際に偵察に出かけた。
当時はまだ開拓が進んでいなくて、未登のラインも多かった。
たしかマットも持ってなくて岩を見て廻りながら、
「あそこは登れそう」、「ここはこういうムーブかな」と想像するだけでもドキドキしていた。
その時に一番格好良くて、惹かれたライン。
そんなことがあったことも忘れていた。
去年の夏に岩場の近所のジムに行った時、トポが置いてあった。
そこに豊岡のF氏が春にそのラインを初登したと記載されていた。
忘れていたラインが課題になっている。
これは見に行かないと、とOKちゃんに案内してもらって行ってみた。
過去に眺めたラインにはチョークがついて「課題」になっていた。
例の課題は相変わらず綺麗なラインだった。
それから何度か通って易しめのグレードの課題を一通り登った後にようやくトライ。
はじめ中間部のムーブが分からなかったけど、いろいろ試しているうちになんとなく解決。
全てのムーブが決まって興奮した。
2日後に再訪し、繋げトライ。
リップまでで13手と長めで、中間部にデットが二カ所。
ここの確率が悪かった。
スタートから繋げるとどうしてもそこの箇所で落ちるので他にムーブが無いものか探ったら、ちょっとした変更で負荷が少し下がった気がした。
大分ヨレてきてて時間も無いが、一度岩の前から離れて岩探し。
ラストのトライに賭けることにした。
山を駆け上がったら思いのほか体温が上がってしまい、指先がヌメリそうだったので気合いの上裸。
暖冬で助かった、のか。
服を脱いだのがよかったのか、何度も落とされた核心を超えあとは簡単なパート。
しかしヨレを感じて焦ったのか、暗くて足下が見えにくかったからなのかリップでスリップフォール。
この時はさすがにマットの上に仰向けに倒れ込んだ。
息も切れきれだったけど登れる確信も感じていた。
次のトライだな!!
と、思ったのも束の間ライトの電池切れで強制終了。
泣く泣く帰宅した。
ほんとは直ぐにでも行きたかったけど翌日から山口ツアーだったので、結局10日後までお預けになった。
そしてトライ3日目の今日。
いつものように昼過ぎに到着してゆっくりアップ。
ムーブの確認をしてみたら各パート安定していた。
4日ぶりのクライミングだったけどこの課題に関しては問題なかった。
しかし繋げてくると一回目のデットで二回落ち。
二回目のデットでも二回落ちた。
散歩したりちょっと寝てみたりした後の5トライ目で登れた。
最近あまり無い、一人で課題と向き合う時間。
登る為にあえて岩と間をとったり、自分の感覚に耳を傾ける。
皆でワイワイとはまた違った、とても充実した時間だった。
まだプロジェクトも残っているから時々訪れようと思う。
2016年1月1日金曜日
潮騒
初めてこの課題を知ったのは三年前??
山口県は向島にある茂垣敬太さん初登の課題。
初登動画が非常に格好良くていつか登りたいなーと思ってた。
で2014年に広島に行く用事のついでに山口まで探しに行って、
見つけたんやけど兵庫県からやと5時間掛かるのと他に課題が近くに無いのがネックで
なかなか登りに行くことは適わなかった。
今回2015年年末ツアーで、いつもおなじみの宮城家が快く了承してくれたおかげで
ようやくトライすることが出来た訳です。
12/30の昼前くらいに到着したものの、潮が高くて岩を目前にしてアプローチ出来ず。
前夜、これまたいつものようにたけちゃんまんのイビキと歯ぎしりで寝不足やったので暫く寝て待つ。
やっとアプローチ出来たと思ったら、今度はスタートホールドのあまりの悪さに愕然。
こんなの出来ないんじゃないの。。。と完全に意気消沈するも、
トライすることすら稀少なこの課題を目の前にして帰るわけには行かない。
ということでランディングの悪さをマットで誤摩化し、チョークをつけて取り付いてみる。
と、あれ持てるかも。
離陸すらやばいんじゃないのかというイメージやったけれど、以外と大丈夫でした。
チョークは偉大だと満場一致でさてトライ、やれトライ。(ちなみにミミちゃんチョークです。)
色々なホールド・色々なムーブを試した結果、渡辺数馬さんのムーブで下部が出来るように。
時間もあまり残されてないので、すぐ繋げ。
登れた。
Shiosai from masatoshi endo on Vimeo.
長年寝かされていた課題だっただけに最高に嬉しかった。
見た目、ムーブ、ライン、難しさ。
どれもが自分の要望にピッタリだった。
スポットのたけちゃんまん、応援のカッチンにも感謝です。
2015 総括 2016 抱負
また更新出来ていなかった。。。
最終更新の後はフクベ、滋賀某所、西&東の河原、戸河内、武庫川、豊田、恵那、瑞牆、丹波、鳥取、山口と振り返れば色々な所に登りに行きました。
シーズンを跨いだ宿題の回収や進歩、新しい課題の完登及び宿題化などまあやってることはいつもと変わらない。
けれど今年は特に心境に大きな変化のあった年でもありました。
二月で環境を変化させ勇んで向かった九州で登りたかった課題が登れずメンタルブレイク。
そこから自分にとってのクライミングの意味を探求し、登る頻度は減りました。
夏には長野の全く新しい環境で過ごし、クライミング以外の新鮮な刺激と共に自身は変化を続けました。
秋のシーズンを迎える頃には再びクライミングとフレッシュな心境で向き合える自分が居ました。
五年も六年も続けているのだから楽しいのは当たり前。
重要なのはなぜ続けて来れたのか、何が楽しいのかをもっと深く理解することだったのです。
なぜ登れないのか、なぜ登れたのか、どうすれば登れるのか。
この探求の結果、クライミングを「知る」、「理解」することが一番楽しい。
そしてこの「理解」を仲間と共有出来た時、社会的な歓びも得られる。
岩場に出かければ、自然の中で自分と言うちっぽけな存在を感じることが出来る。
そしてクライミングという行為の中に没頭していること自体が喜びになっていく。
2016年もクライミングと仲間との関わりを通して様々な経験を積んでいきたいと思います。
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